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Contribution & Interview

再生可能エネルギーへの取り組み②「マイクロ水力発電」

2020.11.9

前回に引き続き再生可能エネルギーのお話。今回は「マイクロ水力発電」です。

マイクロ水力発電とは?

発電量が100kW以下の小規模な水力発電です。大型の水力発電所を新たにつくるには、コストも時間もかかりますが、マイクロ水力発電は地域で発電、地域で消費するスタイルを基本として比較的簡単に導入できるため今まで未利用だった水源をエネルギーとして有効活用できると注目されています。
発電の仕組み自体は大型のものと基本的にはかわりありません。水の流れで水車(羽根)を回して発電します。

水資源も土地の起伏も多い日本では設置可能な場所も多く、期待が寄せられています。また、日本の農業用水路は地球の約10周分もあり、こちらの活用も期待されています。

リコーの実証実験

リコーでは蔵王と御殿場の2箇所で実証実験を行っています。

御殿場の実証実験では、農業用水の「排水」ラインを活用しています。農業に使われなかった「余り水」の力を利用しているのです。

マイクロ水力発電施設

マイクロ水力発電のメリット

マイクロ水力発電のもう一つのメリットは、工場冷却水や上下水道施設にも設置が可能なことです。特に工場では大量の冷却水を必要とするものも少なくありません。これまで設備間を「流れていただけ」の水を使って発電をすることが可能になります。

設置の際も、新たに大規模な設備を導入する必要がなく、既設の管や水路にあとづけできるというメリットがあります。
さらに砂防ダム、上下水道施設などでの活用も期待されています。

トラブル解決と今後の展開

河川での水力発電には様々な障害があります。中でも大きな問題となるのがごみや落葉です。水車に詰まり、その回転を阻害することで発電できなくしてしまいます。継続して発電ができるよう水車の葉詰り対策に取り組んでいます。
特に秋には落葉が大量に流れ込むので、水車の羽根や、水の取り入れ方など現場の落葉状況に合わせた工夫をしています。

御殿場の実証実験場は御殿場市エコガーデンシティ構想に組み込まれ、「エネルギーの地産地消」にむけた取り組みも進めています。発電した電気をその地域の歩道を照らすLED照明に使おうとしています。

発電量は小さいですが将来性は大きい「マイクロ水力発電」。
今後の取り組みが楽しみです。

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