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【寄稿】新型コロナ闘病記①入院初心者編

2021.8.16

日々「過去最大」の感染者数を更新している新型コロナ。「かかっても大したことないだろう」と出かける若者も多い中、テレビやネットでその症状の辛さの報道も増えてきました。 今回は、実際に新型コロナに罹患し入院した方からの寄稿です。

寄稿者によると「病院の入院経験さえなかった自分。本当につらい。しんどい。罹患しないよう本当に気をつけてほしい。啓蒙のためにも寄稿します」とのこと。

みなさま、どうかご自愛ください。

発症

発症は7月初旬のこと。最初に家族に39度の発熱があらわれ、慌てて発熱外来へ。数日後には「陽性」の診断がくだりました。家族は40度近い熱があっても、入院もホテル療養もできず、自宅療養に。

私も「濃厚接触者」として翌日検査を受けました。その頃から自分にも発熱の症状が出始めており、嫌な予感も。

検査は「抗原検査」と「PCR検査」の2種類。どちらも鼻に綿棒をさして行うもので、両鼻がとても痛い。涙が出ました。検査当日に「抗原検査は陰性」との結果が出ました。この時担当をしてくれた看護師さんに「抗原検査が陰性でPCR陽性になる人の可能性は低い」と聞き、ホッとしつつ帰宅。

とはいえ、発熱症状はおさまるどころか悪化の一途。ひどい咳も出はじめ「これはだめかな?」と思った2日後に「PCR陽性」の連絡が、発熱外来と保健所からありました。

入院

家族同様、私も自宅療養になりました。熱が下がらず、咳が止まず、食事もままならず、ひたすら「寝る」ことで対処しようとしました。

保健所からは毎日必ず電話があり、体調確認と「悪化したら躊躇せず救急車を呼ぶように」とのお達しがありました。

新型コロナは「急に症状が悪化する」と言われていますが、本当にそのとおりでした。パルスオキシメータ(血中酸素濃度を測る機械)で定期的に計測していましたが、陽性判定から2日後には「89」という数値になっていました。後でわかったことですが、これはすでに「呼吸不全」の状態です。健康なら「95」以上の数字になるのだそうです。

みなさんは「ファストドクター」をご存知でしょうか?「ファストドクター」は全国の医療機関から構成されている時間外救急の総合窓口で、症状に応じて救急病院案内や夜間休日往診、オンライン診療などの適切な医療を選択できるよう支援している団体です。

保健所を通せば「ファストドクター」をすぐに呼べるとのことで、まずは保健所に相談。ところが保健所も相当混乱していたのか、邪魔をされてるとしか思えない対応。結局、私は民間の救急タクシーで病院へ向かいました。保健所の方が「ご自分で運転して行かれますか?」と聞いてきたのにはびっくりしました。39度以上の発熱で運転は無理です。

近隣の病院は満床で、遠く離れた病院へ運ばれ、入院しました。

入院一日目。コロナの医療現場

病院に入るとすぐにMRIと胸部レントゲンの撮影。スタッフの方々があらかじめスタンバイしてくれていて手際が良く安心できました。

その後、フロア移動。グリーンゾーンからイエローゾーンへ、イエローゾーンからさらに奥に入ったところがコロナ患者用のエリアでした(レッドゾーン?)。入口からイエローゾーンまで、私が触れたところは全てその場で消毒。

イエローゾーンから先では、医療従事者の方々は全て防護服です。海堂尊さんの小説『コロナ黙示録』にある「ゾーニング(エリア分けストーリー)」が目の前に広がっていました。

病室は大部屋で満床でした。昨日まで満床で、いったん1床あいたものの私の入院で再び満床になったとのこと。コロナ患者は完治するまでこの病室からは出られません。

ベッドには氷嚢も準備済み。いつでも交換してくれます。常時、「点滴」と「酸素吸入」と「血中酸素濃度測定」。1日3回の血圧、血糖値検査、検温、問診。あとはタイミングで採血やレントゲン撮影。

担当の医師からは、私が「中等症」だと教えて頂きました。がっかりしました。
ここから本格的なコロナ治療の開始です。

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