
色で支援を表す -アウェアネスカラー
乳がんへの理解をもとめるピンクリボンや、LGBTの象徴にもなっているレインボーカラー、平和を祈るウクライナカラーなど、支援の気持ちなどを色で示すことが増えてきました。今回は社会問題への気持ちを表す色のお話です。
アウェアネスカラーとは
アウェアネスとは「意識・気づき」という意味を持つ英語。ある問題に対する、人々の知識の程度、危機・問題意識の高さを意味する。アウェアネスカラーは「気付きの色」と直訳でき、社会問題に対する「支援・賛同」を表すシンボルカラーのこと。
よく知られている色としては、乳がんの予防・啓蒙活動のシンボル「ピンクリボン」やLGBTの象徴になっているレインボーカラーがある。コロナ禍に医療従事者に感謝の意を表した「ブルーライトアップ」もそのひとつ。
時代とともに支援する問題や病気などの種類が増えたため、ひとつの色が複数の意味を持つことも。特にパープルは多くの病気や社会問題のアウェアネスカラーになっている。
アウェアネスカラーの例(一部)
パープル:アルツハイマー病/てんかん/外国人差別/動物愛護/大腸がん/摂食障害/線維筋痛症/ハンチントン病/サルコイドーシス/全身性エリテマトーデス/加齢黄斑変性など
ブルー:医療従事者への感謝/世界自閉症デー/いじめ防止/慢性疲労症候群など
グリーン:環境保護/メンタルヘルス問題への意識向上/臓器移植普及など
レッド:エイズへの理解・支援/飲酒運転撲滅
オレンジ:反人種差別/児童虐待防止
中にはあまり馴染みのない病名もあり、この活動の意義が垣間見える。
表現方法はさまざま
アウェアネスカラーの表現方法はさまざまだ。個人で意思表示しやすいのが「リボン」。輪の形に折った短いリボンを身につけるもの。リボンだけでなく、リボンを描いたピンバッジや、車に貼るマグネットシート、ブレスレットなどが作られている。
アウェアネス・リボンをつける取り組みはヨーロッパではじまったとされ、現在は世界中で行われている。
大規模なものとしては、ライトアップやイルミネーションがある。
東京都は地域の賑わい創出も兼ねたライトアップ事業を2040 年までに行う計画を立てている。特に臨海副都心地域ではその取組が進んでおり、フジテレビ本社屋、アクアシティお台場、東京ゲートブリッジ、パレットタウン大観覧車、ゆりかもめ新橋駅など11の施設でアウェアネスカラー・ライトアップが行われている。
9月以降年内のアウェアネスカラーライトアップ予定日は下記の通り。社会問題などへの思いを馳せる日にしたい。
10月1日(月)
ピンクリボンデー(乳がんの予防・啓発)
10月16日(火)
グリーンリボンデー(臓器移植への理解と普及)
11月1日(木)
オレンジリボン運動(児童虐待防止)
11月12日(月)
パープルリボン運動(DV・暴力根絶)
11月14日(水)
世界糖尿病デー(糖尿病の撲滅):ブルー
12月1日(土)
世界エイズデー(エイズの理解・支援):レッド
HIGHLIGHT
さまざまな社会問題や病気への賛同・理解を表すアウェアネスカラー。気になるものを身に着けてみては。