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Interview

副業での働きかた② -テレワークをサポート-

2023.5.8

前回に引き続き「副業での働き方」です。「自分が欲しい」と思うサービスが世に無いことから起業をした張さん。IT機器メーカーでのお仕事をしながら、副業制度を利用してどのようにサービスを作り上げたか伺いました。

他にはないサービス

張さんが提供しているサービスは「勤怠管理」であり「プロジェクト業務管理」であり「自己啓発アプリ」であるサービス。「2023年4月時点で、他にはないサービスです」と胸を張る、独自性のあるサービスだ。

組織ごとにグループ化されたメンバーが、仕事を効率よく進めるために情報をやり取りするツールとでも言えるもの。

使い方は比較的簡単。まずは日々、仕事を開始する際に「出勤」マークをつけるとともに、その日に行うべき仕事を入力。「誰かに言われて入力するのではなく、自ら入力することがポイント」と張さん。

アプリの画面

「仕事リスト」を作成することで、仕事内容の確認と優先順位付けを行えるため「何からはじめるべきか」を考えることができるという。作業開始時には、入力した「仕事リスト」から行う作業を選択し「作業開始」状態にする。

作業状態はメンバーにも共有されるため「○△さんは営業リスト作成をしている」「作業開始から○時間経過している」などの状況が確認できる。上長は「今は連絡しない方がいい」「時間がかかっているな」といった判断ができ、納期遅れのような大きな問題になる前に対処をすることができる。

秀逸なのが「作業の一時停止」ができること。考えが煮詰まってしまった際には、作業を「一時停止」し作業を仕掛り状態にできる。「一時停止」の際には一時停止にした理由、例えば「調べてもわからなかった」などが記載でき、メンバーにも共有される。それを見たメンバーや上長が、「救いの手」を差し伸べることができるのだ。

自分が欲しかった機能を

「中抜け」などの登録も簡単にできる。テレワークは「自分で自分の仕事を管理」できるかどうかがポイントともいえる。「中抜けしようが一日サボろうが」与えられた仕事をきっちりこなせば何の問題もない。ただ「いつ中抜けしているか」「いつ休んでいるか」が伝わっていないとチームワークが成り立たない。
ひとめでわかるアイコンで、メンバーの作業状況が共有できるのはありがたい。

終業時には勤務状態を「終業」にするだけ。自動でその日一日の作業内容がまとめられるので、改めて日報を入力する必要はない。「毎日、今日何をしたっけ?と思い出しながら日報を入力する時間をなくしたかった」と張さん。思い出して書くのではなく、随時記載するから内容もより正確だ。「この作業にこんなに時間をかけちゃったの!?」と改めて気づくこともある。「働き方が丸見えになるので、自ら反省し仕事の仕方を変えていくことができます」。

蓄積された作業報告は「新人教育にも役立つはず」と語る。「先輩営業マンがどんな活動をしてどんな成果を上げたか」を見ることは、コロナ禍でできなかったOJTをオンライン化したようなものだという。

小さな企業を立ち上げて

このシステムの企画ができたのはコロナでテレワーク・在宅勤務がはじまったころ。「本当は社内起業プログラムでやりたかった」そうだが、その年度のプログラムの締め切りに間に合わなかった。それならばと、副業制度を使い自分でサービスを立ち上げることを決意した。

同じく副業をしている仲間と会社を立ち上げ、まずは作ってみることからスタート。「お金が無かったので、中国の安い開発会社で作ってもらいました」と張さん。
できあがったシステムを徐々にブラッシュアップし、理想形に近づけている。

現在は副業制度をフル活用して、展示会出展や営業活動を行っている。展示会で出会ったお客様には「こういうサービスを探してました!」と言われ嬉しかったという。唯一無二のシステムとして認められたのだが、導入にはハードルがあった。「できたての小さな会社には信用力がないのです」。万が一の際の引き継ぎ会社を作るように言われ、慌てて手配したことも。

現在のシステムは「勤怠管理」「プロジェクト業務管理」の色合いが強いが、今後は「人事評価」に結びつけていきたいという。「誰が何をしているか」という基礎データはすでにあるため、組織長による評価や、プロジェクトリーダーによる評価など「多角的な評価」が可能だと考えている。AIの活用で評価基準の明確化などにも取り組んでいきたいという。

今後のバージョンアップに期待だ。

INFO

株式会社リモシア
東京都港区浜松町2丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2階