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日本の祭り

2022.7.25

京都で3年ぶりに「祇園祭」が開催されている。コロナ禍で中止が続いてきた各地のお祭りだが、今年は規模や開催方法を工夫して開催している地域も多い。本日は「祭り」について改めて。

季節ごとにある祭り

祭りの多くは「感謝」「祈り」を神様に捧げることが目的。神仏・精霊をなぐさめ、崇めることを表す「祀り(まつり)」が語源とされる。

神事として伝えられてきた祭りは季節によって意味が変わる。

田植えの時期に行われる「春祭り」は豊作を祈願するもの。奈良の「おんだ祭」などがこれにあたる。

7月ごろに行われる「夏祭り」は、疫病、害虫、風水害等不安の多い季節に「悪霊」を鎮めるために行うもの。京都の「祇園祭」が有名だ。

「秋祭り」は収穫に対する「感謝」の祭り。全国の農村部で広く行われており、その土地ならではの行事が行われる。「長崎くんち」や各地で行われる「新嘗祭」がこれにあたる。

「冬祭り」は1年の無事を感謝するもので、正月にまつわるものが多い。秋田の「なまはげ」がよく知られている。

なお、「盆踊り」は神事ではなく仏教に由来するもの。「お盆」に先祖の霊を供養するための行事だ。

さらに神様と関係のない新しい祭りも各地で開催されている。地域おこしのための祭り、「雪」「桜」などをキーワードとした季節のお祭り、サンバカーニバルなど外国由来のお祭りなどだ。

神輿のいろいろ

特に「夏祭り」「秋祭り」に欠かせないのが「神輿」や「山車」。

神輿はお祭りの時に神様が地域内を回るために乗る「輿」(乗り物)のこと。「神様が乗るのに、激しく動かしてよいのか?」という疑問もわくが、これは「神様のちからを周囲に広く行き渡らせる」ためだと言われている。

神輿の形は地域によってさまざまだ。神殿をかたどったものがほとんどだが、提灯をならべた「万燈神輿」、御神酒の樽を使う「樽神輿」もある。愛知県・田縣神社(たがたじんじゃ)の神輿は性器をかたどっている(ぜひ検索を)。 

神殿をかたどった神輿も、大きさ、本体の形(六角形、八角形など)、屋根の形、担ぎ棒の本数(2点~10点)などさまざま。担ぐ際の掛け声も地域ごとに違う。

山車もいろいろ

「山車」は祭礼の際に引いたり担いだりする「出し物」全般のこと。「車」の字がはいっているためか、「曳き山」を指すことが多い。神輿より大きく、重い。

山車は神様を「喜ばせる」「もてなす」ためのもの。神輿は神様が「輿の中に乗る」ものだが、山車は「山の頂上に降臨」するものとされている。「神輿に乗るのは禁止」されている祭りがほとんどだが、山車には人が多く乗り、降臨した神様をお囃子などでおもてなしする。

旅東北 - 東北の観光・旅行情報サイト より

神様により見つけてもらいやすくするために、山車は各地で独特の装飾がされている。呼び名もさまざまで、青森の「ねぶた」、関西の「だんじり」もそのひとつ。地域によって「屋台」「曳山」「祭車」などとも呼ばれている。

まだまだ予断を許さないコロナ。感染症対策をしっかりし、由来を調べた上で近所のお祭りに参加してみてはいかがだろうか。

HIGHLIGHT

祭りの由来や目的は、開催される時期や地方によってさまざま。近所のお祭りの起源を調べてみるのも面白い。