Close

About

東京のコンテンツ制作会社が運営する
時事コラムサイト
株式会社オフィス・サウス

Prev Next
Image
Interview

写真整理のすすめ㊤ 写真の変化と悩みの変化

2022.9.26

撮影した写真をみなさまはどのように管理されていますか?家族写真、旅行先の写真などを見返すことはありますか?写真の整理と活用について、一般社団法人写真整理協会の代表理事 浅川 純子さんにお話を伺いました。

写真を「見返す」お手伝いを

写真整理協会とは「写真の整理」をサポートする「写真整理アドバイザー」を養成する組織。「画像・映像にできるすべてのものについて、その人に合った整理の方法をアドバイスでき適切に実施及びサポートできる人のことを写真整理アドバイザー」と呼んでいる。

2015年7月から母体となるパソコン教室の協会の一組織として活動を開始、2018年10月に現在の組織となった。

一眼レフカメラ、使い捨てカメラ、スマホなど、時代を追うごとに変化してきた写真の世界。使われ方も大きく変化してきていると浅川さん。「昭和のころは大きなアルバムに、家族や旅行先の写真を貼り保存。盆暮れ正月の親族の集まりで懐かしく見返す」というように写真の出番が定期的にあったのではないかという。

日本の国民性として「整頓して保存する」ことは得意で「活用する」土壌がそもそもなかったところに、写真業界の大きな変化が来た。デジタル化が進み、スマートフォンが登場することで「写真を撮ること」が身近な行為となった。結果「撮りっぱなし」の写真が増えてしまった。

今の写真の目的は「SNSにアップする」「子どもの成長をとりあえず残しておく」「メモ代わりに撮っておく」という形に変化しており、見返されることが圧倒的に少なくなっている。
浅川さんはここを問題視。写真が持つ本来の意味を見直すべく、活動をはじめた。

写真の循環

写真が持つ力は「見た瞬間に思い出が溢れ出すこと」。楽しいことだけでなく、辛かったこと、やり遂げたこと、当時の仲間などどんな思い出も一瞬で蘇る。その力は「見返す」ことなしでは発揮されない。

「写真が生まれる(撮られる)→楽しまれる→また撮られる」。これが写真の本来の循環だと、浅川さんはいう。この循環を正常に回すためにも「写真を整理」することが大切だと訴える。

写真整理の悩み

写真の整理に悩む世代は大きく2世代。

ひとつは子育て真最中のママさんたち。デジタルでの撮影が主で、我が子の成長を一瞬でも逃したくないとの思いから多くの写真を撮影する世代。一方で、バックアップに関する知識が少なく「写真を消したくないからスマホの買い替えができない」「子どもの写真が消えてしまわないか心配」などの悩みを抱える。

このタイプの方々には、写真整理アドバイザーが正しい知識や、機器を紹介するだけで写真の整理が進んでいくという。協会では「おもいでばこ(バッファロー製の写真管理用ハードウエア)」の活用や、ストレージサービスなどの活用をすすめている。

「おもいでばこにデータを集めると、テレビで気軽に写真を鑑賞できます。写真整理の第一歩、データを1ヶ所に集めることも実現できおすすめです」。

おもいでばこの写真を楽しむ

もうひとつの世代は終活をはじめるシニア世代。大量の紙焼き写真を前に途方に暮れるタイプだ。年代的に「ものを大切にし、捨てられない」方が多いが、一方で「こんなものを子どもに残しても・・・」と悩んでいる。

このタイプの方々をサポートすることは「大変だが喜びが大きい」と浅川さん。

次回は「シニア世代の写真整理」についてお届けします。

写真整理ワンポイントアドバイス①
 「1ケ所で管理する」

写真の種類は大きく3つあると浅川さん。家族写真、仕事の写真、プライベートな写真(学生時代の写真や旅行・趣味の写真)だ。このカテゴリごとに居場所(保管する場所)を決めて集めることが最初の一歩だという。

例えば、家族写真はおもいでばこに、プライベートはパソコンメインでクラウドにバックアップ、など。
ぜひ試してほしい。

※写真整理協会では、8月1日~9月30日の2か月間、『#写真で話そう写真で語ろう』プロジェクトというイベントを一般社団法人生前整理普及協会と共催で開催中。
詳しくはこちらまで。『#写真で話そう写真で語ろう』イベントのお知らせ

INFO

一般財団法人 写真整理協会 Web