
世界の変わったカレンダー【南極カレンダープレゼント】
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本日は世界のカレンダーをほんの少しご紹介します。
今年は2079年!?
ネパールで一般的に使われているのがビクラム暦。毎年、ネパール政府情報省が発表する公式カレンダーだ。太陽暦の一種だが、西暦とは大きく異なる。
まず、ビクラム歴の新年は西暦の4月半ばになる。毎年固定ではなく、年によって若干のズレがある。12月が30日まで、3月が32日まであるなど、ひと月の日数にも違いがあるが、1年が365日であることには変わりがない。
暦の起年はインド・スキタイ王国のアゼス1世の即位年だと言われている、紀元前57年。
上記を勘案すると、今日は西暦で2022年12月19日だが、ビクラム歴では2079年9月4日になる。
なお、ネパールでは土曜日が休日で、金曜日は午前のみ働く半休だ。
13月があるカレンダー
もうひとつ、西暦とは大きく違うカレンダーがエチオピア暦。
こちらも1年が365日であることは変わりないが1月から12月まではすべてひと月が30日で、余った5日(または閏年などで6日)が13月に割り振られている。
新年(1月1日)は西暦の9月半ばだ。エジプトで主に信仰されているコプト教(キリスト教の宗派)で使われていた暦がエチオピアに渡ったとされており、コプト暦も13月まである。
紀元はキリストの生誕年とされているが、西暦とは解釈が違うため7年から8年ほどのズレがある。そのため今日をエチオピア歴で表すと2015年4月10日と、過去に遡ったような表記になる。
なおエチオピアでは時計も違い、朝の6時が0時だ。こちらも約束をする際には注意が必要だ。
水曜日がふたつ
ミャンマーでは一般的な1週間が7日のカレンダーに加えて、1週間が8日あるビルマ暦も使われている。水曜日が午前と午後に分けられていて、それぞれに呼び名と、支配星、守護動物、方位が決められている。
ミャンマーでは生まれた曜日をもとにした、八曜日占いを重要視している。子どもが生まれた際には生まれた曜日にちなんだ名前がつけられていて、名前を聞くだけで生まれた曜日がわかるという。
曜日と支配星、守護動物、方位
・日:太陽、ガルーダ(鳥)、北東
・月:月、トラ、東
・火:火、ライオン、南東
・水(午前):水星、牙のある象、南
・水(午後):ラウ(架空の星)、牙のない象、北西
・木:木星、ネズミ、西
・金:金星、モグラ、北
・土:土星、ナーガ(竜)、南西
また、ミャンマーの仏教寺院の周りには、それぞれの方角に曜日別の祭壇があり、仏様と守護動物が祀られている。自分の生まれ曜日の祭壇でお参りするのが習わしだ。
ずれるカレンダー!?
多くのイスラム教社会では、ラマダーンなどの祭礼を行う際に、ヒジュラ暦を使っている。イスラム教の預言者ムハンマドが、メッカからメディナへ聖遷(ヒジュラ)した西暦622年7月16日をヒジュラ暦の紀元元年1月1日としている。
ヒジュラ暦は現在も使われている唯一の「太陰暦」だ。太陽暦の西暦とはベースとなる数え方が違うため、1年が約354日となり毎年11日ほどのズレが積み重なっていく。当然、季節が反映されなくなるため日常生活では西暦がメインになることが多いが、宗教行事には欠かせないカレンダーだ。
なお、今日をヒジュラ暦で表すと、1444年5月22日になる。
世界で使われている様々なカレンダー。ネット上には西暦を各暦の日付に換算してくれるシステムもある(国立天文台のサイト)。自分の誕生日などの記念日を調べてみては?
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HIGHLIGHT
世界にはちょっと変わったカレンダーが。年数が違い、13月があったり曜日が8つあったり。カレンダーの世界も奥が深い!